難病の患者さんの味方!オーファンドラッグの基礎知識

病気にかかってしまってとき、お薬は必需品ですよね。

医療が発達した現在では、多種多様な医薬品をドラッグストアや調剤薬局などで買うことができます。

しかし、手軽に買えないお薬もあります。

「オーファンドラッグ」という言葉を聞いたことはありますか?

難病の患者さんにとって欠かせないお薬です。

今回は、このオーファンドラッグの意味や役割、指定条件や指定の流れ、一覧表などを紹介していきます。

お薬の知識をより深めたい方、オーファンドラッグのことを知りたい方は、ぜひチェックしてみてください!

オーファンドラッグってなに? 

オーファンドラッグは、医療において必要性が高いにもかかわらず、患者数が少なく、治療法が確立されていない難病のための薬のことです。

医薬品の開発を促進するために、アメリカでは1983年、日本では1993年に法律が整備されました。

オーファンドラッグは、「希少疾病用医薬品」とも呼ばれています。

一般的な人は、風邪を引いたら、買ったり処方されたりしたお薬を飲むことが多いでしょう。

しかし、患者数が少なく、治療法がしっかり決められていない病気の患者さんは、簡単にお薬を手に入れることができません。

オーファンドラッグは開発が難しいため、国がオーファンドラッグとなる医薬品や医療機器に対して、治験に関する支援や優遇措置などを行っています。

(ex:他の医薬品や医療機器に優先して承認の審査を行う、手数料の減額)

オーファンドラッグは、難病の患者さんだけでなく、社会的にも大切な役割を担っているといえるでしょう。

「オーファンドラッグ」には指定条件がある! 

必要だからといって、あれもこれもとオーファンドラッグと認めてしまうと、オーファンドラッグとしての意味がなくなってしまう可能性が高いでしょう。

 医薬品開発促進のためにも、医薬品が「オーファンドラッグ」として指定されるには、条件があります。

 (参考:厚生労働省HP「希少疾病用医薬品・医療機器(オーファン・デバイス)の指定制度について」

薬事法第77条の2において、 以下の条件を満たす医薬品等を指定することと、定められています。

薬事法第77条の2(指定等)

「厚生労働大臣は、次の各号のいずれにも該当する医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売を使用とする者(本邦に輸出されるものにつき、外国において製造等をする者を含む。)から申請があつたときは、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、当該申請に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品を希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器又は希少疾病用再生医療等製品として指定することができる。

1.その用途に係る対象者の数が本邦において厚生労 働省令で定める人数に達しないこと。

2.申請に係る医薬品又は医療機器につき、製造販売の承認が与えられるとしたならば、その用途に関し、特に優れた使用価値を有することとなる物であること。」

オーファンドラッグに指定されるまで

オーファンドラッグは、どのような手順で指定されているのでしょうか?

ちょっとのぞいてみましょう!

 (出典:厚生労働省

このように、医薬品がオーファンドラッグになるまでには、多くの段階を踏んでいきます。

さまざまな機関がかかわっているため、医薬品ができるまでに莫大な費用と時間がかかります。

対象疾病の患者数が多いほど利益が見込めるため、企業は開発しますが、難病のように患者数が少ないと開発が進まなくなります。

そのことを防ぐために、優遇措置がとられているのです。

「オーファンドラッグってなに?」でも触れましたが、医薬品申請前の相談料(②)が他の医薬品と比べて安くなったり、指定申請(③)した時に対する審査順位が約3か月ほど早くなったりするそうです。(通常品目は12か月)

オーファンドラッグの一覧 

現在、どのような医薬品がオーファンドラッグとして指定・製造販売の承認を得ているのかを、確認していきましょう!

指定を受けた医薬品の一覧

近年オーファンドラッグの指定を受けた医薬品の一覧表です。

オーファンドラッグ指定品目の詳しい一覧表については、以下をご確認ください。

 「オーファンドラッグ指定品目一覧表」

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所HPより)

製造販売の承認を受けた医薬品の一覧

続いて、近年オーファンドラッグとして製造販売の承認を受けた医薬品の一覧表です。

 (参考:国立研究開発法人)

オーファンドラッグは、世界的にも市場規模を拡大しているようです。

今後、特に難病の患者さんを担当する看護師さんは、オーファンドラッグについて見聞きする機会が増えるかもしれません。

今からチェックしておきましょう!