医療を裏側から支える臨床検査技師とは!

一般の方でも、臨床検査技師という名前を聞いたことがある人は多いと思いますが、どんな仕事なのかを詳しく説明できる人は少ないのではないでしょうか?

医療に携わる職業としては医師や看護師がその代表格ですが、それ以外にもいろいろな職業の人が医療を支えています。

今回は、そんな医療関係の仕事の中から「臨床検査技師」についてリサーチしました。

どんな仕事なのか、どうすればなれるのか、どんな人が向いているのか、仕事の将来性についてなどを詳しく紹介します。

臨床検査技師ってどんなお仕事

厚生労働省の「臨床検査技師等に関する法律」、第1章総則の第2条に、

この法律で「臨床検査技師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、臨床検査技師の名称を用いて、医師又は歯科医師の指示の下に、人体から排出され、又は採取された検体の検査として厚生労働省令で定めるもの(以下「検体検査」という。)及び厚生労働省令で定める生理学的検査を行うことを業とする者をいう。

と定義されています。

医療の現場などで、病気の診断や治療のために必要な患者の生体データを調べることを臨床検査と言います。

その検査を実際に行うのが臨床検査技師ですが、臨床検査は大きく分けると2種類あります。

血液や尿や便、細胞などの生体から採取した検体を調べる「検体検査」と、
脳波や心電図、エコー検査や眼底写真検査などを行う「生理学的検査」があります。

臨床検査技師になるためには?

臨床検査技師になるためには厚生労働大臣発行の臨床検査技師免許を取得しなければなりません。

そのための国家試験を受験するには、医療系の4年制大学や3年制の短期大学・専門学校の臨床検査技師養成コースを修了・卒業することが必要です。

臨床検査技師の国家試験合格率は例年70%~80%前後で、2019年2月発表の第65回は4,817人が受験し合格者は3,620人で合格率は75.2%でした。
第65回臨床検査技師国家試験の合格発表について

費用

臨床検査技師の養成校は、大学・短大・専門学校といくつかありますが、
4年・3年と就学年数が違い、各養成校によっても費用はまちまちです。

都道府県や市町村立の養成校、いわゆる公立は比較的低額ですが、
民営の私立養成校の中にはかなり高額なところもあります。

たとえば、福島県立の総合衛生学院臨床検査学科の場合、3年間の授業料や教科書代、入学金などの総額で120万円余りとかなり低額です。

一般的な専門学校であれば、3年間の学費総額は300万円~400万円くらいが相場となっています。

4年制大学や2年間の大学院を含めた6年制になるとさらに高額になることが多いようです。

厚生労働省の「医療関係職種養成施設」で、臨床検査技師養成校の一覧を見ることができます。

適正・向いている人ってどんな人

では、臨床検査技師にはどんな人が向いているのか?

臨床検査技師に必要な資質や適性について紹介します。

  • 手先が器用
  • 理系
  • 几帳面
  • 勉強熱心
  • 集中力がある
  • 丁寧
  • 細かい作業が苦にならない
  • コミュニケーション能力がある

臨床監査技師の仕事は、検査をすることと得られたデータの確認・分析などが主な作業なので、
根気よく几帳面で細かい作業ができる人が向いています。

また、測定器などの検査機器の扱いや検査方法についてなど、常に勉強しなければいけないため向学心も必要です。

検査には微妙な調節や、正確な使用方法が求められるので、手先の器用さや几帳面さも大事です。

脳波測定や心電図やエコー測定などを行う生理学的検査は、患者さんと直接接するだけに、検査をスムーズに進めるためのコミュニケーション力も必要になります。

基本的な年収はどれくらい

気になる臨床検査技師の平均年収は、39.0歳で4,683,400円となっています。
厚生労働省:賃金構造基本統計調査2017年

月収では318,400円で、一般労働者の平均月収304,300円をやや上回っています。

女性に限ってみると、一般労働者の平均が246,100円なのに対し、臨床検査技師の平均月収は308,800円とかなり高くなっています。

臨床検査技師の求人をいくつか紹介します。

▲東京都渋谷区 クリニック 正社員
月給250,000円~333,000円 完全週休2日制 社保完備 昇給あり

▲大阪府吹田市 クリニック 正社員
月給250,000円~300,000円 年間休日120日 社保完備 育休産休実績あり

▲福岡県福岡市 病院 正社員
月給180,000円~250,000円 週休2日(4週8休) 託児所あり 育休実績あり

病院以外にも活躍の場が

臨床検査技師が働く現場は病院やクリニックばかりではありません。

自前の検査センターが無い個人病院や診療所、医院などから依頼を受けて検査する検査センターがその代表格です。

他にも、いわゆる人間ドックと呼ばれる健康診断センターでも多くの臨床検査技師が活躍しています。

製薬会社や医薬品開発業務受託機関(CRO)で、治験コーディネーター(CRC)や臨床開発モニター(CRA)として勤務する働き方もあります。

治験コーディネーター(CRC)については、「高倍率の治験コーディネーターまとめ

臨床開発モニター(CRA)については、「治験をサポート!臨床開発モニターを調査!」をご覧ください。

臨床検査技師の今後は

将来が不安だと感じている臨床検査技師の方も少なくありません。

AI(人工知能)の普及や検査機器の進化などで、臨床検査技師の需要が減るのではないかと言われているからです。

現在に限って言えば、臨床検査技師は供給過多、法話状態になりつつあると言われています。

しかし、平均寿命が延びていく現代において、「健康で長生き」が求められることから、予防医学の発展や人間ドックやがん検診などの健康な人の検査は増えていくと思われます。

臨床検査技師の需要も少しずつ増えていくのではないでしょうか?

また、超音波検査士や細胞検査士、微生物検査士といったより高度で専門的な資格を取得することで、ワンランク上の臨床検査技師として生き残りを図ることも選択肢のひとつです。