看護師は24時間体制で勤務するために、睡眠にトラブルを抱える人は少なくないようです。
なぜ眠れないのでしょうか。
今回は眠れない理由と眠れるための解決法を紹介します。
看護師の睡眠トラブルの原因は?

眠れない原因は人それぞれですが、以下のようなことが考えられます。
不規則な就寝時間と起床時間
看護師は交代で24時間勤務するため、どうしても夜勤を行わなければなりません。夜勤明けの朝方に眠ったり、夜間ずっと起きていることで不規則になりがちです。
緊張状態が続く
特に新人看護師に多いですが、気を張り詰めすぎて退勤してもナースコールの音が聞こえた気がして目が覚めてしまうことがあるようです。
また、不眠状態が続くとイライラ、だるさ、不安、憂鬱といった精神にも影響が出ます。
また、ストレスも交感神経を刺激する要因となるので、睡眠に影響します。
勉強時間があって、睡眠がとれない
日々学ぶ看護師は、勤務後も睡眠時間を削って勉強するため、なかなか睡眠時間が取れないようです。
また、寝る前や眠れないときにとる行動にも注意が必要です。
- 夜勤明けに日光をたくさん浴びたり、寝る前にスマホやテレビを見ることでブルーライトを浴びます。ブルーライトを浴びると覚醒してしまい、寝つきが悪くなります。
ブルーライトは睡眠を促すホルモンを抑制するので、動画の視聴や1件 のメールチェックでも覚醒状態になってしまいます。
- カフェインの摂りすぎ
コーヒーや紅茶、チョコレートなどに含まれるカフェインは眠気覚ましにはちょうど良いですが、寝る6時間前に摂取しても睡眠に影響してしまうので、注意が必要です。
眠れないと、なにがダメなの?

睡眠が不十分であると、以下のような心身の影響を及ぼします。
- 脳の機能が低下するため、記憶力、判断力、問題を解決する力などが低下してしまいます。
- 精神的不安定になり、うつ病などの精神疾患になる可能性があります。
- 高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病にかかりやすくなります。
- 免疫力が低下するため、感染症かかりやすくなります。
- 内蔵の働きが悪くなり、便秘になります。
- ターンオーバーが活発に行われなくなり、肌荒れの原因となります。
- 睡眠が阻害されるとターンオーバーが行われにくくなり、老化が促進されます。
より良い睡眠をするために

看護師は睡眠時間を十分に確保するのが難しいので、睡眠の質を高めましょう。
ストレッチ
ゆっくり筋肉を動かすことで副交感神経を刺激し、快眠できるようにしてみましょう。
深呼吸
深呼吸を行うことで緊張を取り、リラックスすることができます。ストレッチと組み合わせるとさらに効果的です。
温かい飲み物を飲む
アルコールやカフェインの含まれる飲み物以外で、ほどよい温かさの飲み物を飲むことでリラックスでき、体がポカポカすることで眠気を誘います。
- ハーブティーは鎮静と癒し作用があり、就寝前には効果的です。(副作用が出ることがありますが、用法・用量を守ることで安全に使用できます。購入時にアドバイスをもらうと良いですよ。)
- 白湯は胃腸に負担をかけることがなく、体を温めることができる飲み物です。
- シトラス系の爽やかな酸味は「リフレッシュ効果」があるのと同時に「リラックス効果」「疲労回復効果」にも期待できます。常温に近い温度が好ましいです。
寝酒としてのアルコールは実はよくなく、睡眠を浅くします。アルコールの分解のために体力を使ってしまい翌朝疲労感が残ってしまったり、アルコール排出のために頻回のお手洗いで起きてしまいます。
コーヒーやお茶などのカフェインは脳を刺激するため覚醒してしまったり、利尿効果があるため、アルコール同様、頻回のお手洗いのため起きてしまうのでお勧めしません。
アロマや音楽
お気に入りの香りをかいでみたり、ヒーリングミュージックをかけることでリラックスしてみましょう。
アロマでは、 高い鎮静作用があるラベンダー、ストレス緩和や消化促進・冷え性にも効くオレンジスイート、 鎮静作用や抗うつ作用があるネロリがおすすめです。~
睡眠サイクル睡眠は浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)を繰り返しています。レム睡眠の時に起きれると目覚めがよいので、レム睡眠で起きれるようにしましょう。下の画像のように、3時間単位で睡眠をとると目覚めが良いのでお勧めです。

また、自分で計算するのが面倒だという人もいると思います。そんな人には、ちょうどいい時間に起きれるようなアプリを紹介します。
Sleep Meister – 睡眠サイクルアラームLite
それでも眠れない人へ

なかなか眠れない人は、体の不調をきたすことで日中の業務の支障となったり事故を起こすのを防ぐために睡眠導入剤の使用をおすすめします。一度、内科や心療内科に行ってみてはいかがでしょうか。
睡眠薬には2種類あります。
- ベンゾジアゼピン系睡眠薬
6~12時間効き目が持続します。副作用として効果が翌朝まで続くことによりふらつき、脱力・頭重感・倦怠感、記憶障害(薬の効果が切れると正常に戻ります)、筋弛緩作用があります。 - 非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬
副作用をより軽減し、より自然な睡眠を誘発する睡眠薬です。 即効きはじめて2~4時間で効果がなくなります。
アルコールは肝臓での睡眠薬の代謝を阻害するので、作用・副作用を強く生じてしまうことがあります。
どの睡眠導入剤を使用するにあたっても、用法・用量を守りましょう。
いかがでしたしょうか。
睡眠は人の生活上欠かすことのできないものなので、重要であると言えます。
短い時間でも疲れをとるために、自分に合った睡眠方法を探してみるのはいいと思います。
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